田んぼに米糠を撒いているときに
風向きが変わって
全身米糠まみれになっていた私に師匠が
風を読むんだよ
と言った。
そういえば、以前畑で
牛糞堆肥を撒いたときに、
相変わらず風が読めなくて
全身牛糞まみれになったのを思い出した。
あの時は臭くて臭くて
畑から帰っても
しばらく鼻の奥に
牛糞の匂いが残っていたけれど
それに比べて米糠は
目にも鼻にも優しいものだと
植物由来の良さを
鼻の奥で噛み締めていたら
またも風向きが変わって
米糠を浴びた。
汗で張り付いた米糠が
肌の上でざらざらしている。
風に弄ばれている私を笑いながら
ナウシカになれ
と師匠は言った。
ナウシカは、
映画しか見たことがないと言うと
漫画を読んだ方がいい。全然違うから
そういって、翌週には田んぼに
風の谷のナウシカ全7巻を持ってきてくれた。
これが、課題図書になったいきさつだ。
そして、気楽に開いて早々に悟る。
これは、児童書や漫画の顔をしてるけど
安易な希望など描かない
容赦のない類の本なのだと。
